「休息の上位互換を探す」というアンテナを立てておくと、役にたつことがある。
どんな調子が良いときでも、わるいときでも、休息は必要だ。
調子が良いときは、わりと頭を使う本でも読める。
最近、積ん読していた「蜜蜂と遠雷」をようやく読み始め、あまりにうつくしい文章に圧倒されて日々読みふけっている。
もっと早く読めば良かったと後悔すらしている。
だけど、この分厚い小説を読み始めるというのは、自分にとってはかなりハードルが高い決断であり、そうそうできるものではない。
だからこそ、今の自分は「調子が良い」と言える。
一方で、調子がわるい時は、自分の場合、ゾンビ系漫画とかしか読みたくなくなる。あるいは、読み終わった漫画を何回も読み直す。
「刻々」なんかはもう何回読んだか知れない。気持ち悪さと知的な興奮が程よく楽しめるからだろう。
思えば、HUNTER X HUNTERも、「グロさと知的興奮」が同居している。
こういう類の漫画を何度も読みたくなるのは、「休息をとりたいが知的なものも吸収したい」という葛藤の中にちょうどよく収まるコンテンツだからなのだろう。
こんな感じで、休息にもブレがあるのだ。
そんな中、「せめて今できる休息方法を、多少バージョンアップできないか」というアンテナを立てておくと、ゾンビ系漫画しか読みたくないようなときでも、なんというか、もう少し教養になりそうな漫画を読もうかな、とか、積ん読になってるがっつり長編小説読もうかなとか、そういう別の選択肢を選べる確率がちょっぴり上がる。
もちろん、確率が上がる、というだけであって、ゾンビ系漫画や喧嘩系漫画しか読めないときだってある。
その時は、それだけ疲れているということなので潔くあきらめる。
実はこの「潔くあきらめる」というのが実はけっこう大事で、
無駄な時間を過ごしているという罪悪感とともに「脳に負担のかからない娯楽」を選ぶのか、それとも、潔く
これは休息だ、とひらきなおってその娯楽を選ぶのかで、精神の休息度合いは全然違うように思う。
F太
心地のいい思考の流れをデザインしたい。
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