自分で考えるために、まずは「知識」と「思考」を区別しろ

発想力

有名ブロガーちきりんさんの著書『自分のアタマで考えよう』読書メモ。
まだ50ページくらいしか読んでないけど、それでもものすごく沢山得られるものがあったのでシェア。

  • データを見た時に、そのデータから読み取れることを「考え」ず、知ってる知識を披露していないか?
  • 「知識」は思考の邪魔をする。だから、自分が良く知っている業界のことについては、つい保守的な意見になりがち。「出来ない理由を根拠づけるデータ」がぽんぽん出てくるようならちょっと注意が必要。
  • 良い意見とか悪い意見しか出ないときは、それバイアスがかかってる。自分の感情をわきに置いといて、「大勢を占める意見」の真逆を考える。
  • 情報を集めはじめる前に、まずは「意思決定のプロセス」をしっかり作っておく。「意思決定のプロセス」がしっかりしていれば、あとは必要な情報をそれに放り込むだけ。
  • 「なんとなく関係がありそうだし、どこかで役立ちそうに思える情報を集めている会社員」は、「何となく使えそうな食材や調味料を買い物かごに入れ続ける主婦」と同じ。
  • 「考える」とは決めるということ。つまり決断を伴わなければそれは「考えた」とは言えない。
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「知識(過去)」と「思考(未来)」を完全に区別する

単なる自己満足な情報収集

今回読んだ中で重要なのは、「知識と思考を完全に区別しましょう」ということ。
なにか情報に触れた時に、自分の頭の中に既にある情報を検索して、その知識をアウトプットして「考えた!」って気になってることって多い。
でもそれって「やっぱり自分の考え(じゃなくて、実は自分の持ってる単なる知識)は正しかった!」って確認しているだけだったりする。
そういうのって気持ち良いし、ついついやってしまいがちなんだけど、そればっかやってるとどんどん自分のアタマで考えられなくなっていく。

知識は過去のもの、思考は未来に向かうもの。

知識は過去のもの、思考は未来に向かうもの。この考え方が目から鱗だった。
インプットとは、つまり知識の吸収。
吸収出来る知識は、すなわち、誰かが誰かのアタマで考えたことを、他人のアタマの中にもわかりやすく放り込めるように既に加工されたもの。
それら「知識」は考える材料であり、それ自体が自分自身の思考ではない。そういう過去の知識を踏まえて、今に生きる自分が、未来に向かって自分の身の振り方を考える必要がある。

そもそもなんで自分のアタマで考える必要があるの?

そもそもなんで自分のアタマで考える必要があるのかっていうと、今の時代がものすごく変化が激しい時代だからだ。
迅速な意思決定が常に求められる。
考えないと、誰かが考えた結果に付き従っていくことになる。誰かが考えた結果にばっかり付き従っていると、結果的に自分で選ぶ力が衰え、結果的に搾取される側に陥ってしまう。

具体的な「考える」テク

自分の感情と真逆の意見を考える

学生の頃にディベートとかの授業でやったことがある人も多いだろうと思う「自分の感情と真逆の意見を考える」「大勢を占める意見と真逆の意見を考える」というのに近いのがこの本では紹介されていた。
「大勢を占める意見と真逆の意見を考える」のが得意という人、それは単に自分が「あまのじゃく」なだけかもしれない。
それって自分の感情に考えが支配されちゃっている、とも言える。
だから、まずは第一印象として自分が支持したい内容の、常に逆の意見を考える、というクセがあると、感情と思考が分離できて、より立体的な考え方が出来るようになる。

情報収集に時間を費やすのではなく、自分の判断基準を整えることに時間を費やす。

この本には「情報を集めはじめる前に、まずは「意思決定のプロセス」をしっかり作っておく。」という表現で書かれていたことだけど、自分自身、以前この点に関してつぶやいたことがあった。

例えば洗濯機とかバッグとかそういうのを買おう、って思った時に、どういう商品があって材質がどんなで値段がどれくらいで今の流行はどんな感じで…とかって情報を集める前に、
何の目的でそれを買うのか。今ある予算はどれくらいか。いくら以上だったら検討の余地有りなのか。
そういう判断基準を最初にしっかり決めてから、必要な部分だけ情報収集する。他の情報は、敢えてばっさり切る。見ない。
見ると無駄に迷うから。その迷っている時間が無駄だから。
判断基準を磨くことに時間をかけ、情報収集には時間をかけない。この意識付けが重要だ。

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F太
考えるのが好きなねこ。緊張した気持ちをふぅっと楽にしたり、ほんの少し勇気がわくような、そんな思考や情報をツイートします。
心地のいい思考の流れをデザインしたい。

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